観葉植物育てやすさ: むずかしい

ソフォラ(メルヘンの木)

Sophora / Sophora prostrata

別名・品種: ソフォラ、メルヘンの木、リトルベイビー

ジグザグに伸びる細い枝に、小さな丸い葉を無数につける愛らしい姿が人気のソフォラ。「メルヘンの木」「リトルベイビー」の名でも流通します。乾燥と過湿の両方に弱く、水加減がつかみどころ。山陰の育て方をまとめました。

カテゴリ
観葉植物
育てやすさ
むずかしい
日当たり
よく日の当たる明るい窓辺
水やり
表土が乾いたらたっぷり。乾かしすぎ注意
耐えられる寒さ
0℃前後まで(霜と凍結は避ける)
大きさの目安
卓上サイズ〜1m程度
原産地
ニュージーランド
出回り時期
3〜6月・9〜11月

ソフォラってどんな木

「メルヘンの木」「リトルベイビー」といった名前で出回る、ニュージーランド原産の小低木です。針金みたいに細い枝がジグザグにあちこちへ伸びて、その先に米粒ほどの小さな丸い葉をびっしりつける、なんとも独特の姿をしています。ふわふわ、こんもりとした樹形が魅力で、卓上サイズの鉢物としてよく見かけます。

見た目のかわいらしさとは裏腹に、実は管理がやや神経質な部類の木です。特に水やりのさじ加減がつかみにくく、「元気だったのに急に葉がバラバラ落ちた」という声が多い植物でもあります。育て方の基本と、つまずきやすいポイントを順にお話しします。

置き場所は「とにかく日光」

ソフォラは日光が大好きです。日照が足りないと枝がひょろひょろと間延びして、葉つきもまばらになり、あの密なこんもり感が出ません。室内なら、レースのカーテン越しではなく、できるだけ直射に近い明るい窓辺に置いてあげてください。

ここで山陰特有の悩みが出てきます。松江の冬は曇りや雨の日が続き、日照がぐっと減ります。日当たりを好むソフォラにとってはやや厳しい季節で、この時期に元気を落とす株が少なくありません。冬は家の中で一番明るい南向きの窓際に移す、日中は窓に寄せるなど、少しでも光を稼ぐ工夫をしておくと安心です。植物育成用のライトを補助的に使う方もいます。

春から秋は屋外の日なたでも育てられますが、真夏の西日が長時間当たる場所は葉が傷みやすいので、風通しのよい半日陰くらいに移すと無難です。

水やりは「乾いてから、でも乾かしすぎない」

ソフォラの一番むずかしいところが水やりです。過湿で根を傷めるのも嫌がりますが、乾かしすぎると細い葉が一気に落ちて枯れ込むこともあり、ちょうどいい加減の幅が狭い植物です。

基本は、鉢土の表面が乾いたら鉢底から流れ出るまでたっぷり与える、というリズム。受け皿の水は必ず捨ててください。ためたままだと根腐れのもとになります。

注意したいのが山陰の梅雨と冬です。梅雨どきや秋の長雨は空気も土もなかなか乾かず、いつもの感覚で水をやると過湿になりがちです。この時期は土の乾き具合をよく確かめてから与えてください。逆に冬、暖房の効いた部屋では思った以上に土が乾くので、水切れにも気を配ります。「一度でも完全にカラカラにすると復活しにくい」という点で、乾燥に強い観葉植物とは勝手が違います。

葉が落ちる・枝がスカスカになるとき

ソフォラで一番よく聞くトラブルが「葉がバラバラ落ちる」です。原因はだいたい、水切れ、過湿による根傷み、日照不足、置き場所の急な変化のいずれかです。

困るのは、水が多すぎても少なすぎても同じように葉が落ちること。そのため「落ちたからもっと水を」とやると、実は根が傷んでいてとどめを刺してしまう、という失敗が起こりがちです。葉が落ち始めたら、まず鉢土を触って乾いているのか湿っているのかを確認するのが先決です。乾いていれば水を、湿ったままなら乾くまで待つ、と切り分けてください。

また、買ってきた直後や置き場所を大きく変えた直後にも、環境の変化に驚いて葉を落とすことがあります。これは必ずしも枯れたわけではなく、明るく安定した場所に置いて様子を見ると、枝の先から新しい葉が吹いてくることも多いです。細い枝が完全に乾いてパリッと折れるようなら、その枝は残念ながら難しいと考えてよいでしょう。

冬越しと寒さ

ニュージーランド原産で、観葉植物のなかでは比較的寒さに耐えるほうです。目安として0℃前後までは持ちこたえるとされますが、松江の冬は冷え込む夜も凍る朝もあります。霜や凍結に当てると傷むので、屋外で育てていた株も、気温が下がる前に室内へ取り込むのが安心です。

室内でも、夜間に窓際が急に冷え込む点には注意してください。暖房の風が直接当たる場所は乾燥しすぎるので避けます。冬は成長がほぼ止まるので、水やりは控えめにして、日照を確保することを優先すると越冬しやすくなります。

品種・呼び名について

「ソフォラ」「メルヘンの木」「リトルベイビー」は、いずれもよく使われる呼び名で、指しているものはほぼ同じ小葉タイプのソフォラだと考えて差し支えありません。流通名が違っても、育て方の基本は今回お話しした内容で共通します。株の仕立て方や枝の密度によって見た目の印象は変わりますが、日光を好み、水加減に気をつかう、という性質は変わりません。名前の違いで身構えず、目の前の株の様子を見て手をかけてあげてください。

近い性質の植物

植物辞典の一覧に戻る