シマトネリコ
Chinese Ash / Fraxinus griffithii
別名・品種: タイワンシオジ、シマシオジ
細かい葉が涼しげに揺れる、シンボルツリーの定番。丈夫で育てやすい一方、山陰では冬の寒さと想像以上の成長スピードに注意が必要な樹木です。
- カテゴリ
- 庭木・花木
- 育てやすさ
- やさしい
- 日当たり
- 日なた〜半日陰。よく日が当たる場所を好む
- 水やり
- 地植えは根付けば基本不要。鉢は表土が乾いたらたっぷり
- 耐えられる寒さ
- 目安として-3℃前後まで(幼木は霜に注意)
- 大きさの目安
- 鉢で1〜2m、地植えで数m〜10m近くにも
- 原産地
- 沖縄・台湾・中国南部・東南アジア
- 出回り時期
- 3〜6月・9〜11月
シマトネリコってどんな木
細かい小葉が風にそよぐ姿が涼しげで、シンボルツリーとして人気の高い常緑〜半常緑樹です。株立ちで流通することが多く、和洋どちらの外構にもなじみます。もともと沖縄や台湾など暖かい地域の木なので、暑さと日差しにはとても強く、真夏の山陰の高温多湿もほとんど気にせず育ってくれます。生育旺盛で、丈夫さという点ではかなり育てやすい部類に入ります。
ただ「丈夫すぎる」ことが、あとで触れるつまずきの原因にもなります。植える前に、大きくなることと寒さのことだけは頭に入れておくと安心です。
置き場所
日なたを好みます。日当たりが良いほど枝葉が締まって元気に育ち、半日陰でもそれなりに育ちますが、日照が足りないと枝がひょろりと間延びしやすくなります。山陰は冬の日照時間が全国でも少ない地域なので、庭に植えるなら南〜東向きなど、なるべく日の当たる場所を選んでおくと違いが出やすいです。
鉢植えで室内に取り込んでいる方もいますが、本来は屋外向けの木です。室内では光量不足で下葉が落ちたり間延びしたりしやすいので、できれば屋外か、明るい窓辺を基本に考えてください。
水やり
地植えで根付いてしまえば、水やりは基本的に雨まかせで大丈夫です。植え付けの年の夏だけは、土がカラカラに乾く日が続くようなら朝か夕方にたっぷり与えてください。
鉢植えの場合は、表土が乾いたら鉢底から流れ出るまでしっかり水をやります。生育期の春〜秋はよく水を吸うので乾きが早く、逆に冬は生育が緩むので控えめにします。山陰の冬は曇りや雨で湿りがちなので、鉢の受け皿に水を溜めっぱなしにすると根が傷みやすいです。溜まった水は捨てるようにしてください。
山陰で気をつけたい冬の寒さ
シマトネリコで一番つまずきやすいのが寒さです。暖地では常緑のまま冬を越しますが、山陰くらいの寒さになると、冬に葉を落として半落葉のような状態になることが珍しくありません。これは枯れたわけではなく、寒さへの反応であることが多いので、春に芽吹くかどうかを見て判断してください。
特に植えて間もない幼木や鉢植えは、強い霜や寒風でダメージを受けやすいです。地植えなら株元に腐葉土やバークチップを敷いて根を守る、鉢植えなら軒下や壁際など少しでも冷え込みのゆるい場所に移す、といった対策が有効なことがあります。冬に多少葉が減っても、慌てて切り込まず春を待つのがおすすめです。
成長が早い、が悩みになることも
もうひとつのつまずきが、想像以上の成長スピードです。環境が合うと年に何十センチも伸び、地植えでは数年で見上げるほどの高さになることもあります。「小さな鉢のつもりで買ったら手に負えなくなった」という声はよく聞きます。
対策は剪定です。芽吹く力が強いので、春から初夏にかけて伸びすぎた枝を切り戻しても、また新しい枝が出てきます。混み合った枝を透かすように整理すると、風通しが良くなって蒸れも防げます。建物の基礎や配管の近く、隣地との境界ぎりぎりに植えると根や枝でトラブルになりやすいので、植え場所には少しゆとりを持たせておくと後が楽です。
品種・タイプの違い
シマトネリコは品種として細かく分かれて流通することは少なく、ほとんどは同じFraxinus griffithiiとして扱われます。ただ、実生(種から育てたもの)の株立ちと、挿し木や接ぎ木の株ではやや樹形や葉の付き方が異なることがあります。斑入りタイプが出回ることもあり、こちらは葉に白い模様が入って明るい印象ですが、緑葉のものに比べると生育がおとなしめで、日焼けにやや弱い傾向があると言われます。いずれも育て方の基本は共通なので、まずは日当たりと寒さ対策を押さえておけば大きく失敗しにくい木です。