ロシアンオリーブってどんな木
名前に「オリーブ」とありますが、じつはグミの仲間(Elaeagnus)で、いわゆる食用オリーブとは別のグループです。細く長い葉の裏や新芽が銀白色にきらめき、風に揺れるとシルバーグリーンの葉裏が見え隠れするのが最大の魅力。ナチュラルガーデンやドライな雰囲気の庭に合わせやすく、シンボルツリーとしても、寄せ植えの背景としても人気があります。
落葉性で、初夏には小さな黄色い花をつけ、ほのかに甘い香りを漂わせることもあります。生育がおおらかで、乾燥や寒さにとても強いのが性格。山陰で庭木を育てるのが初めての方にも扱いやすいタイプです。
置き場所
基本は日なたを好みます。日当たりがよいほど葉の銀色が冴え、締まった樹形になります。半日陰でも育ちますが、光が足りないと枝が間のびして葉色もぼんやりしやすい傾向があります。
松江など山陰の冬は日照が少なく、どんよりした曇天が続きます。ロシアンオリーブは落葉して休眠するので、冬の日照不足そのものはさほど気にしなくて大丈夫ですが、通年でなるべく明るい場所を選んであげると春以降の伸びがよくなります。風通しのよい開けた場所のほうが、後で触れる多湿対策の面でも安心です。
水やり
もともと乾燥地の植物なので、水のやりすぎに弱い一面があります。地植えの場合、植え付け直後は根が張るまでしっかり水を与えますが、いったん根付いてしまえば、真夏に極端な晴天が続くとき以外は自然の雨まかせでほぼ問題ありません。
鉢植えの場合は、土の表面が乾いてから鉢底から流れ出るくらいたっぷりと。受け皿に水をためたままにすると根が傷みやすいので、こまめに捨ててください。冬は落葉して休眠に入るので、水やりの回数はぐっと減らします。
山陰の多湿でつまずかないために
この木を山陰で育てるときにいちばん気をつけたいのが「多湿」です。乾燥には滅法強い反面、じめじめと蒸れる環境は苦手で、梅雨から夏にかけての高温多湿や、水はけの悪い土では根が弱ったり、葉に病気が出たりすることがあります。
対策としては、まず植え場所の水はけ。粘土質で水がたまりやすい場所なら、腐葉土や軽石、川砂などを混ぜて土をほぐし、少し高植えにしてあげると安心です。鉢植えなら市販の草花用培養土に赤玉土や軽石を足して、水はけを優先した配合にするとよいでしょう。
もう一つは風通し。枝が混み合うと内側が蒸れやすいので、初夏までに込み入った枝を間引いておくと、夏の蒸れをかなり軽くできます。それでも湿度の高い年は葉に斑点が出たり落葉が早まったりすることもありますが、生育期に入れば新しい葉を出し直すことが多いので、様子を見ながら付き合ってください。
剪定と仕立て
生育が旺盛で枝がよく伸びるため、放っておくと大きくなりがちです。鉢や狭い庭でコンパクトに保ちたいときは、落葉期(冬)か、生育が落ち着いた初夏あたりに軽く切り戻すとまとまります。切ると枝分かれして密になるので、透かすように切ると自然な樹形を保ちやすいです。
品種によっては枝にとげがあるものもあるので、剪定のときは手袋があると安心。銀葉の美しさを楽しむなら、伸びすぎた枝を思い切って切り、若い葉を出させると葉色が冴えます。
品種と選び方のヒント
グミの仲間には葉が細く銀色のロシアンオリーブ(Elaeagnus angustifolia)のほか、葉に斑が入るタイプや、常緑性のエレアグヌス(オリーブ状に見えるものを含む)など、いくつかの近縁種が「ロシアンオリーブ」「シルバーリーフグミ」などの名で流通することがあります。銀葉の細葉タイプは涼しげでナチュラル、斑入りタイプは明るく庭のアクセントになる、といった具合に印象が変わります。
育て方の基本はいずれも「日当たり・水はけ・風通し」で共通しています。耐寒性や葉の大きさに多少の差はありますが、山陰の冬は屋外で越せるものがほとんどです。手に入れる際は、実物の葉色や樹形を見て、置きたい場所の広さに合ったサイズを選ぶと失敗が少なくなります。