ノブドウ
Porcelain Berry / Ampelopsis glandulosa var. heterophylla
別名・品種: 野葡萄、イヌブドウ、斑入りノブドウ、エレガンス
秋に紫・青・水色と宝石のような実をつける日本原産のつる植物。斑入り葉が涼しげで、フェンスや鉢のトレリスに絡ませて楽しめます。丈夫で山陰の気候にもよく馴染む一株です。
- カテゴリ
- 花苗
- 育てやすさ
- やさしい
- 日当たり
- 半日陰から日なた。真夏は葉焼けに注意
- 水やり
- 表土が乾いたらたっぷり。鉢は乾きやすいので夏はこまめに
- 耐えられる寒さ
- -5℃程度まで(山陰の露地でも越冬しやすい)
- 大きさの目安
- つるが2〜3m程度に伸びる
- 原産地
- 日本・東アジア
- 出回り時期
- 3〜6月・9〜11月
気をつけたいこと
実は食用ではありません。観賞用なのでお子さんやペットが口に入れないよう気をつけてください。
どんな植物か
ノブドウは日本の野山にごく普通に自生しているつる性の落葉植物です。食べられるブドウとは別物で、秋につく実は熟すにつれて緑から白、水色、紫、青へと色が移り変わり、一株の中でいくつもの色が混ざるのが最大の魅力です。ちょうど陶器のような質感なので、英名では「Porcelain Berry(磁器の実)」と呼ばれます。
流通しているものには緑一色の原種に近いタイプのほか、白やピンクの斑が入る「斑入りノブドウ」があります。斑入りは葉が明るく夏でも涼しげで、鉢植えや寄せ植えの動きのある素材として人気です。育て方はどのタイプもほとんど変わりませんが、斑入りは葉緑素が少ないぶん生育がややおとなしく、真夏の直射で葉が傷みやすい傾向があります。
置き場所
半日陰から日なたを好みます。日光が多いほど実つきや紅葉はよくなりますが、山陰の夏は高温多湿で日差しも強く、鉢植えだと午後の西日で葉が焼けたり縁が茶色くなったりすることがあります。真夏だけは午前中に日が当たって午後は日陰になるような場所へ移すと落ち着きます。
つるを伸ばす植物なので、フェンスや行灯仕立てのトレリス、支柱を用意してあげると姿がまとまります。放っておくと横に暴れがちなので、伸びる方向を決めてあげると管理が楽です。
山陰の冬は日照が少なく曇りが続きますが、ノブドウは落葉して休眠するため冬の暗さはそれほど問題になりません。むしろ寒さには強く、松江あたりの露地でも越冬しやすい丈夫な植物です。
水やり
地植えにすればほとんど水やりの必要はありません。根づいてしまえば雨まかせで十分です。鉢植えの場合は、表土が乾いたら鉢底から流れるまでたっぷりが基本です。
夏は生育が旺盛で水をよく吸うため、朝あげても夕方には乾いていることがあります。乾かしすぎると葉先が縮れたり実が育たなかったりするので、暑い時期はこまめに様子を見てください。逆に冬は落葉して休眠するので、水やりはぐっと控えめにします。山陰の冬は雨や雪で湿りがちなので、鉢を長雨に当てっぱなしにして根を蒸らさないよう気をつけたいところです。
実を色よく楽しむために
ノブドウを育てる方の多くが期待するのがあのカラフルな実です。ただ、実のつき方や発色は環境でかなり変わります。日当たりが足りないと実そのものが少なくなったり、色づきが鈍くなったりします。しっかり色を出したいなら、生育期にできるだけ日を当ててあげてください。
もうひとつ知っておくと面白いのが、ノブドウの実の色にはタマバエなどの虫が寄生した「虫えい(虫こぶ)」が関わっているという説です。健全な実は意外と地味で、寄生を受けた実ほど鮮やかに膨らむとも言われます。つまり、あのカラフルさは必ずしも狙って再現できるものではなく、その年の環境しだいという面があります。実が地味でも植物として弱っているわけではないので、そういう年もあると気楽にとらえてください。
つるの管理と剪定
ノブドウは生育期にぐんぐんつるを伸ばします。放任すると絡み合ってごちゃつくので、伸びすぎた先を摘んだり、不要なつるを間引いたりして風通しを保つと、夏の蒸れによる葉の傷みを防げます。
本格的な剪定は落葉した冬から早春の休眠期が向いています。この時期に枝を整理しておくと、春からの伸びがすっきりまとまります。強く切り戻しても春にはまた芽吹く丈夫さがあるので、コンパクトに保ちたい鉢植えでは思いきって切っても大丈夫なことが多いです。ただし切りすぎた年は実が少なくなることもあるので、実を楽しみたい枝は残す加減で調整してみてください。
冬越しと注意点
落葉して枝だけになりますが枯れたわけではないので、春の芽吹きまで待ってください。地植えなら防寒はほぼ不要です。鉢植えは根が凍らないよう、軒下など雨のかかりにくい場所に置いておくと安心です。
実は見た目が美味しそうですが食用ではありません。観賞用として楽しみ、小さなお子さんやペットが口に入れないよう置き場所には気を配ってください。丈夫で放任でも育つ一方、地植えにするとよく殖えて広がるので、範囲を決めて管理するのがおすすめです。