ミクロソリウム
Java Fern / Microsorum pteropus
別名・品種: ヌカボシクリハラン、ミクロソリューム、ミクロソラム、Microsorum pteropus
水中でも陸上でも育つ丈夫なシダ。直射日光を嫌い、じめっとした環境を好むので山陰の湿気とは相性がよいです。アクアリウムでもおなじみですが、観葉植物として湿度高めで楽しむこともできます。
- カテゴリ
- 観葉植物
- 育てやすさ
- やさしい
- 日当たり
- 明るい日陰。直射日光は避ける
- 水やり
- 表土が乾いたらたっぷり。水草としては水中で管理
- 耐えられる寒さ
- 5℃以上を目安(冬は室内へ)
- 大きさの目安
- 20〜40cm程度
- 原産地
- 東南アジア〜東アジアの熱帯・亜熱帯
- 出回り時期
- 通年
ミクロソリウムってどんな植物
ミクロソリウムは東南アジアなどに自生するシダの仲間で、細長い葉をすっと伸ばす姿が涼しげな植物です。日本の在来種ヌカボシクリハラン(Microsorum の近縁)とも近い顔つきで、和名でそう呼ばれることもあります。
アクアリウムの水草として知られていますが、もともとは川べりの岩や流木に着生して暮らすシダなので、水中でも、湿度の高い陸上でも育ちます。ここでは観葉植物として、水上(陸上)で楽しむ育て方を中心にご案内します。とにかく丈夫で、シダのなかでも扱いやすい部類に入ります。
置き場所
直射日光を嫌います。強い光に当てると葉が黄ばんだり、茶色く焼けてしまうことがあるので、レースのカーテン越しの明るい日陰がちょうどよいです。窓のない場所でも、日中ある程度の明るさがあれば育ってくれます。
山陰の冬は日照が少なく、どうしても室内が暗くなりがちですが、ミクロソリウムはもともと薄暗い水辺のシダなので、この点はむしろ得意分野です。無理に光を当てようと窓辺の一番明るい場所に置くより、少し奥まった安定した明るさの場所のほうが機嫌よく育つことが多いです。
夏は室内の直射が入る窓辺だと高温で傷みやすいので、遮光するか場所を移してあげてください。
水やりと湿度
陸上で育てる場合、乾燥を嫌うので土(またはミズゴケ)が乾ききる前に水をあげます。表面が乾いてきたらたっぷりと、が基本です。シダらしく空気の湿り気も好むので、葉水を習慣にすると葉先が枯れ込みにくくなります。
山陰は年間を通して湿度が高く、梅雨から夏の多湿もこの植物にとってはむしろ好条件です。ただし、じめっとした環境は根や株元が蒸れやすくもあるので、まったく風の通らない場所に閉じこもらせるのは避けてください。適度に空気が動く場所だと蒸れによる傷みを防げます。
水中(アクアリウム)で育てる場合は、流木や石に糸やビニタイで固定してあげると、そこから根を張って着生します。強い光や高栄養だと後述のコケが付きやすいので、控えめの照明で管理する方が失敗しにくいです。
植え替えと殖やし方
ミクロソリウムは太い根茎(横に這う茎)を持ち、そこから葉を出します。この根茎は用土に深く埋めると腐りやすいので、埋め込まず、表面に置くように植えるのがコツです。着生種なので、鉢植えよりもミズゴケや軽石で株元が蒸れにくい状態を作ってあげると調子がよくなります。
殖やすときは、根茎を数節ずつ切り分けます。また、成長した葉の裏に子株(新しい小さな葉)ができることがあり、これが大きくなったら外して植えることもできます。急がず、株が充実してから分けたほうが失敗しにくいです。
つまずきやすいポイント
一番よくあるのが、葉の裏にできる茶色い粒々を見て「病気かな」と心配されるケースです。これは多くの場合、胞子のう(シダが胞子をつける器官)で、健康な証拠です。左右にきれいに並んでいれば取り除く必要はありません。
次に多いのが根茎の埋めすぎによる株の弱りです。前述のとおり、根茎は埋めると腐りやすいので、元気がないときはまず植え方を見直してみてください。
また、明るすぎる場所や水中で栄養過多になると、葉に黒い斑点が出たり、コケが付きやすくなります。これは環境がミクロソリウムに強すぎるサインのことが多いので、光を弱める・場所を変えるといった調整で落ち着くことがあります。ただし黒い斑点は子株のもと(無性芽)の場合もあり、見分けにくいので、増えていく様子を少し観察してから判断すると安心です。
冬は5℃を下回ると傷みやすくなります。山陰の屋内でも窓際は夜間かなり冷えるので、冬場は部屋の中ほどに移してあげてください。