インパチェンス
Impatiens / Impatiens walleriana
別名・品種: アフリカホウセンカ、インパチェス、ニューギニアインパチェンス、サンパチェンス
日陰でもよく咲く数少ない夏の花。半日陰の玄関先やベランダを明るく彩ってくれます。水切れとしおれに気をつければ、初夏から秋まで長く楽しめる育てやすい花苗です。
- カテゴリ
- 花苗
- 育てやすさ
- やさしい
- 日当たり
- 明るい半日陰。夏の直射は葉焼けの原因に
- 水やり
- 土の表面が乾いたらたっぷり。しおれやすいので乾かしすぎ注意
- 耐えられる寒さ
- 10℃以上(寒さに弱く一年草扱い)
- 大きさの目安
- 草丈20〜40cm程度
- 原産地
- アフリカ東部
- 出回り時期
- 4〜10月
気をつけたいこと
茎葉に触れて肌が弱い方はまれにかぶれることがあります。口にするものではないのでペットや小さなお子さんの誤食にはご注意ください。
日陰でも咲いてくれる、ありがたい花
インパチェンスは、夏の花壇でありながら「日陰でも咲く」という珍しい性質を持った花です。多くの花が日光を欲しがるなかで、明るい半日陰でもしっかり花をつけてくれるので、建物の北側や木陰、ベランダの奥まった場所を彩りたいときにとても重宝します。
山陰は梅雨が長く、夏でもすっきり晴れない日が少なくありません。そういう日照が安定しない環境でも比較的機嫌よく咲いてくれるのが、この花の大きな魅力です。花色も赤・ピンク・白・オレンジ・紫と幅広く、まとめて植えると華やかになります。
置き場所は「明るい半日陰」がちょうどいい
名前のとおり、真夏の直射日光はやや苦手です。松江の夏は高温多湿で、強い西日が当たる場所だと葉が焼けたり、株がぐったり弱ることがあります。午前中だけ日が当たって午後は日陰になるような場所や、レースカーテン越しの光が入る軒下が向いています。
逆に、暗すぎると花つきが悪くなり、茎ばかりが間延び(徒長)してひょろひょろになりがちです。「直射はダメ、でも真っ暗もダメ」という、明るい日陰を探してあげるのがコツです。うまい置き場所が見つかると、驚くほど次々に花を咲かせてくれます。
水やりは、しおれる前に
インパチェンスは茎に水分をたっぷり含む多肉質の植物で、水切れにとても弱いのが特徴です。乾くとあっという間に全体がしおれてぐったりします。土の表面が乾いたら鉢底から流れるくらいたっぷり与えてください。
しおれてもすぐに水をやれば夕方には持ち直すことが多いのですが、これを何度も繰り返すと株が傷み、下葉が落ちたり花が減ったりします。特に夏の晴れた日は朝あげても夕方には乾いていることがあるので、様子を見て一日二回になる日もあります。
ただし山陰の梅雨や秋の長雨のときは逆で、常に土が湿ったままだと根が傷んで株がむれて弱ります。「乾いたらたっぷり、乾くまでは我慢」のメリハリを意識してください。
花がら摘みと切り戻しで、長く咲かせる
咲き終わった花は自然に落ちることが多いのですが、こまめに取り除くと見た目がきれいで次の花も咲きやすくなります。
夏の途中で株が間延びして中心が寂しくなってきたら、思いきって全体を半分くらいの高さに切り戻すのがおすすめです。切ると一時的に花は減りますが、二週間ほどで新しい枝が出て、こんもりとまた咲きそろってきます。液体肥料を薄めて定期的に与えると花つきがよくなりますが、真夏の暑さで株が弱っているときは無理に肥料を効かせず、涼しくなるまで控えめにしたほうが安全なこともあります。
冬は越せない前提で。品種による違い
インパチェンスは寒さにとても弱く、山陰の冬はまず越せません。気温が10℃を下回ると弱り始め、霜に当たれば枯れてしまうため、基本的には春から秋を楽しむ一年草として扱います。
流通しているものにはいくつかタイプがあります。昔ながらの「インパチェンス(アフリカホウセンカ)」は花が小ぶりで日陰に強く、寄せ植えやグランドカバー向き。「ニューギニアインパチェンス」は葉が大きく花も大輪で、こちらは日陰よりやや明るめの場所を好みます。「サンパチェンス」は真夏の直射にも比較的強く、大株に育つタイプです。どれも基本の育て方は共通ですが、日当たりの好みが少しずつ違うので、手元の苗のタイプに合わせて置き場所を調整してあげてください。
つまずいたときのヒント
花が咲かない・茎ばかり伸びるときは、たいてい日光不足です。もう少し明るい場所へ移してみてください。葉がしおれてカリカリになるのは水切れ、逆に葉が黄色くなって落ちるときは水のやりすぎや根のむれを疑います。梅雨どきに株元がべたっと溶けるように傷むこともあり、これは風通しの悪さと多湿が原因のことが多いので、鉢の間隔をあけて風を通してあげると落ち着くことがあります。