アジサイ
Hydrangea / Hydrangea macrophylla
別名・品種: 紫陽花、ハイドランジア、アナベル、カシワバアジサイ、ヤマアジサイ、西洋アジサイ
梅雨どきを彩る定番の花木。半日陰でよく育ち、山陰の湿った気候とも相性が良い植物です。土の酸度で花色が変わるのも楽しみのひとつ。剪定の時期だけ押さえれば、初心者にも育てやすい花木です。
- カテゴリ
- 庭木・花木
- 育てやすさ
- やさしい
- 日当たり
- 半日陰〜午前中に日が当たる場所が向く
- 水やり
- 乾いたらたっぷり。夏は朝夕チェック
- 耐えられる寒さ
- 品種により異なるが多くは0℃前後まで耐える
- 大きさの目安
- 鉢物で30cm〜庭植えで1.5m程度
- 原産地
- 日本・東アジア
- 出回り時期
- 4〜7月
気をつけたいこと
葉や茎に微量の有毒成分を含むため、ペットや小さな子どもが口にしないよう注意してください。
アジサイってどんな植物
アジサイは梅雨の時期に大ぶりの花を咲かせる、日本人にはなじみ深い花木です。実は日本原産で、ここ山陰の湿り気のある空気とはもともと相性がよい植物です。じめじめした季節にいきいきと咲いてくれるので、庭やベランダに一鉢あると梅雨のうっとうしさが少しやわらぎます。
私たちが「花」と呼んでいるひらひらした部分は、正確にはガク(装飾花)です。手まり状に咲く西洋アジサイのほか、周りだけ花が付くガクアジサイ、白い大輪が涼しげなアナベル、葉が特徴的なカシワバアジサイ、山野草のような繊細なヤマアジサイなど、姿はさまざま。育て方の基本はどれもほぼ共通なので、まずはお気に入りの花姿で選んで大丈夫です。
置き場所
アジサイは半日陰を好みます。一日中カンカン照りの場所だと、夏に葉が焼けたり、水切れで花がしおれやすくなります。理想は午前中に日が当たり、午後は明るい日陰になるような場所です。
山陰の夏は高温多湿でかなり蒸します。西日が強く当たる場所は葉が傷みやすいので、鉢植えなら夏だけ東側や木陰に移してあげると安心です。庭植えの場合も、真夏に地面がカラカラになりそうな場所は避けたほうが無難です。逆に冬は落葉して休眠するので、多少日当たりが悪くても問題ありません。
水やり
アジサイは名前に「あじさい=味気ない」なんて言われることもあるくらい、実は水をよく欲しがります。土の表面が乾いたらたっぷりと与えてください。特に鉢植えは乾きやすく、夏場は朝あげても夕方にはしおれていることがあります。しおれてから慌てて水をやると復活はしますが、繰り返すと株が弱るので、暑い時期は朝夕こまめに確認するのがおすすめです。
庭植えで根がしっかり張ったものは、極端に乾く時以外はそれほど神経質にならなくても育ちます。ただし梅雨明け直後の高温期だけは注意してください。
花色と剪定でつまずきやすいところ
アジサイでいちばん質問が多いのが「花色」と「花が咲かない」の二つです。
まず花色は、土の酸度で変わります。酸性なら青系、アルカリ性なら赤・ピンク系に傾くのが一般的です。山陰は雨が多く土が酸性寄りになりやすいので、青がきれいに出やすい傾向があります。ピンクを保ちたい場合は苦土石灰などで調整する方法もありますが、必ず思い通りの色になるとは限りません。買った時と色が変わっても、株が弱ったわけではないので心配しないでください。
もう一つの「花が咲かない」原因で多いのが、剪定の時期です。一般的な西洋アジサイやガクアジサイは、花が終わった直後(7月中〜8月上旬ごろ)に翌年の花芽を作り始めます。そのため秋以降や春に強く切り戻すと、せっかくの花芽を落としてしまい翌年咲かないことがあります。剪定は花が終わったらなるべく早めに、花の下二節ほどで切るのが基本です。ただしアナベルは春に伸びた枝に咲くタイプなので、冬〜早春に切っても咲きます。品種によってルールが違うので、そこだけ気をつけてみてください。
冬越しと品種選び
アジサイは冬に葉を落として休眠します。松江あたりの寒さなら、多くの品種は屋外でそのまま冬越しできます。庭植えなら特別な防寒はほとんど不要ですが、鉢植えの小さな株は霜や凍結で傷むことがあるので、軒下に寄せておくとより安心です。
品種による違いを少しだけ。西洋アジサイは花が大きく華やかで鉢物向き、ガクアジサイは自然な風情、アナベルは白い大輪で剪定が楽、カシワバアジサイは葉の紅葉も楽しめて背が高くなりやすい、ヤマアジサイは小ぶりで山野草的な雰囲気、といった具合です。ヤマアジサイはやや繊細で乾燥に弱い面があるので、水切れには特に気をつけてあげてください。
手をかけすぎなくても季節がくれば咲いてくれる、頼もしい花木です。剪定の時期だけ覚えておけば、毎年梅雨を楽しみに待てるようになります。