カリブラコア
Calibrachoa / Calibrachoa hybrid
別名・品種: ミリオンベル、カリブラコワ、スーパーベル、カメレオン
ペチュニアを小ぶりにしたような小花を株いっぱいに咲かせる花苗。春から秋まで長く楽しめますが、蒸れと切り戻しの見極めが山陰では大事になります。
- カテゴリ
- 花苗
- 育てやすさ
- ふつう
- 日当たり
- 日当たりのよい屋外。半日以上の日照が理想
- 水やり
- 表土が乾いたらたっぷり。過湿を嫌うので鉢内をこもらせない
- 耐えられる寒さ
- 0〜5℃程度(霜には弱い。冬は基本一年草扱い)
- 大きさの目安
- 株張り30〜50cm、こんもり広がる
- 原産地
- 南米(園芸交配種)
- 出回り時期
- 3〜10月
どんな花か
カリブラコアは、ペチュニアを小さくしたような1〜3cmほどの小花を、株いっぱいに咲かせる花苗です。ミリオンベルという流通名で呼ばれることも多く、その名のとおり「無数の小さなベル」のように花が付きます。春から秋にかけて長く咲き続けるので、寄せ植えやハンギングの主役として人気があります。
もともと南米原産の植物をもとにした園芸交配種で、暑さにはわりと強い一方、蒸れと霜には弱いという性質を持っています。山陰の梅雨と夏の高温多湿、冬の日照不足という気候のなかで、どこに気をつければ長く咲かせられるかを整理してお伝えします。
置き場所
花をたくさん咲かせたい植物なので、とにかく日当たりが第一です。半日以上、できれば一日を通して日が当たる屋外に置いてください。日照が足りないと、株が間延びして花付きがぐっと悪くなります。
松江をはじめ山陰は冬の曇天が続き日照が慢性的に足りない土地ですが、カリブラコアが元気に咲くのは主に春から秋。冬は基本的に一年草として扱われることが多いので、日照の問題はむしろ梅雨と夏に「風通しをどう確保するか」が焦点になります。鉢を地面べたづけにせず、少し高さを出して風が抜けるようにしておくと蒸れを防ぎやすくなります。
水やり
表土が乾いたら、鉢底から流れ出るまでたっぷり与えるのが基本です。花数が多いぶん水をよく吸うので、真夏は朝夕の様子を見て乾き具合を確認してください。
一方で、カリブラコアは過湿をとても嫌います。受け皿に水を溜めっぱなしにしたり、常に土がじめじめしている状態が続くと、根が傷んで一気に元気をなくすことがあります。山陰の梅雨どきは、長雨で鉢の中がずっと湿ったままになりがちです。軒下に移すなどして、雨が当たり続けないようにしてやると調子を崩しにくくなります。
また、肥料食いな植物です。花を次々咲かせるとどうしても肥料切れになりやすいので、液体肥料を薄めに、こまめに追肥してやると花が途切れにくくなります。
つまずきやすいところ:夏に間延びして中心がスカスカになる
カリブラコアで一番多い相談が「夏の途中で株の真ん中がハゲて、枝先だけに花が付くようになった」というものです。これは長く咲かせた株が自然と徒長し、下の方の葉が減って間延びしてしまうために起こります。
ここで効くのが切り戻しです。梅雨入り前や、真夏に少し勢いが落ちてきたタイミングで、全体を思いきって3分の1〜半分ほど刈り込みます。花が付いている枝を切るのはもったいなく感じますが、切り戻してやると新しい枝が吹いて株がこんもりまとまり、秋にもう一度きれいに咲きそろいます。梅雨前に切っておくと、蒸れ防止にもなって一石二鳥です。ただし刈り込み直後は肥料と水を切らさないようにしてください。
つまずきやすいところ:花がぱたっと止まる・咲かなくなる
「急に花が減った」というときは、いくつか原因が重なっていることが多いです。まず肥料切れ。前述のとおり肥料をよく使うので、追肥をしばらくサボると花が止まります。次に、日照不足。梅雨や長雨で日が続かない時期は、どうしても花数が落ちます。これは天候のせいなので、晴れが戻れば持ち直すことが多いです。
もうひとつ、終わった花がら(しおれた花)が残っていると次の花が付きにくくなります。ペチュニアほど花がらが目立たず取りにくいのですが、まめに摘んでやると花の勢いが続きます。梅雨明けや残暑の疲れが出る時期は、無理に咲かせようとせず、切り戻して株を休ませる判断も有効です。必ず復活するとは言い切れませんが、環境が整えばまた咲いてくれることが多い植物です。
品種による違い
カリブラコアは品種がとても豊富で、花色は赤・黄・オレンジ・紫・複色まで幅広くそろいます。八重咲きのものや、花びらに模様の入るタイプ、株がよく暴れて広がるハンギング向きのものなど、性質にも差があります。育て方の基本はどの品種もほぼ同じで、「日当たり・風通し・過湿を避ける・切り戻す」を押さえればおおむね共通して楽しめます。花色や咲き方の好みで選んで大丈夫です。
耐寒性はどの品種もそれほど高くなく、山陰では冬越しは基本的に難しいと考えておくと気楽です。うまく暖かい場所で越冬できることもありますが、一年草として春に新しく迎えるつもりでいると、気負わず付き合えます。