アニソドンテア
Cape Mallow / Anisodontea capensis
別名・品種: アニソドンテア・カペンシス、アニソンドンティア、ケープマロウ、エルフィン、マルバストラム
小さなハイビスカスのような花を長い期間咲かせる、南アフリカ生まれの半低木。乾いた環境を好み、山陰の冬の多湿には少し気をつけたい花苗です。
- カテゴリ
- 花苗
- 育てやすさ
- ふつう
- 日当たり
- 日当たりと風通しのよい場所を好む
- 水やり
- 表土が乾いたらたっぷり。過湿は嫌う
- 耐えられる寒さ
- 0℃前後まで(強い霜と長雨は避ける)
- 大きさの目安
- 草丈30cm〜1m程度
- 原産地
- 南アフリカ
- 出回り時期
- 3〜5月・9〜11月
どんな植物か
アニソドンテアは、直径2〜3cmほどの淡いピンクや濃いローズ色の花を咲かせる、アオイ科の半低木です。花の形が小さなハイビスカスやゼニアオイに似ていて、株が育つと枝先に次々とつぼみを上げ、条件が合えば春から秋まで長く楽しめます。「アニソンドンティア」と表記されることもありますが同じ仲間です。
南アフリカのケープ地方が原産で、もともと乾いて日差しの強い環境で育ってきた植物です。ここを押さえておくと、山陰で育てるときのコツが見えてきます。じめじめした空気が苦手で、逆にカラッとした風通しのよさが好き、と覚えておいてください。
置き場所
日当たりと風通しのよい場所がいちばん機嫌よく育ちます。日照が足りないと枝ばかり伸びて花が少なくなりがちなので、できるだけよく日の当たる軒下やベランダの明るい場所に置いてあげてください。
山陰の冬は曇りや雨の日が続き、日照が絶対的に不足します。地植えにするより鉢植えにして、冬は日の差す時間帯に少しでも光を受けられる場所へ動かせるようにしておくと安心です。梅雨から夏にかけては、株元が蒸れないよう鉢と鉢の間隔をあけたり、伸びすぎた枝を軽く整えて風を通してあげるとよいでしょう。
水やり
乾燥地の植物なので、土がいつも湿っている状態はいちばん苦手です。鉢の表土が乾いてから、鉢底から水が流れるくらいたっぷり与える、というメリハリをつけてください。受け皿に溜まった水はそのつど捨てます。
山陰は年間を通じて雨が多く、特に冬は長雨と低い気温が重なります。この時期に土が乾かないまま冷え込むと根が傷みやすいので、冬は水やりの回数をぐっと控えめにし、雨の当たらない軒下に移しておくと失敗が減ります。夏は乾きが早いので、朝のうちにしっかり与えるとよいでしょう。
冬越しと寒さ
耐寒性はそこそこあり、0℃前後までは耐えるとされますが、強い霜や凍結、そして山陰特有の冷たい長雨には弱い面があります。松江あたりでは、地植えにすると冬に一気に傷んでしまうことがあるので、鉢植えで管理して寒波のときは軒下や玄関内など、凍らない場所に取り込むのがおすすめです。
室内に入れる場合も、暖房の効きすぎた乾燥しきった場所ではなく、明るくて風の通る窓辺を選んでください。冬は生育がゆるやかになるので、肥料は止めて水も控えめにし、春の芽吹きを待つ気持ちで見守ってあげるとよいと思います。
花が少ない・枝ばかり伸びるとき
アニソドンテアでよくあるつまずきが、「枝はぐんぐん伸びるのに花が思ったほど咲かない」というものです。原因の多くは日照不足か、株が間延び(徒長)していることです。日陰ぎみの場所では花芽がつきにくいので、まず置き場所を見直してみてください。
もうひとつ大切なのが切り戻しです。放っておくと株が縦にひょろひょろ伸びて花つきが悪くなりがちなので、花がひと段落したタイミングで枝を1/3ほど切り戻すと、脇から新しい枝が出て、こんもりとした姿になり花数も戻りやすくなります。強い剪定は春や秋の生育期に行うと回復しやすいです。ただし気候や株の状態によっては思うように咲かないこともあり、そういう年もあると気楽に付き合うのがちょうどいい植物です。
品種による違い
流通しているものには、花色の濃さや草丈にいくつか違いがあります。「エルフィン」のように比較的コンパクトでまとまりやすいタイプや、大きく育って低木のように仕立てられるタイプ、花色が淡いピンクから濃いローズ、複色まで幅があります。ただ、どのタイプも「日当たり・風通し・過湿を避ける」という基本の育て方はほぼ共通しています。品種名にこだわりすぎず、まずは置き場所と水やりのメリハリを整えることを優先すると、どのアニソドンテアも扱いやすくなります。