観葉植物育てやすさ: ふつう

アンスリウム

Anthurium / Anthurium andraeanum

別名・品種: アンスリューム、アンスリュウム、オオベニウチワ、フラミンゴリリー、レッドリーフアンスリウム

赤やピンクのハート形の仏炎苞が長く楽しめる熱帯生まれの観葉植物。花に見える部分は苞で、明るい日陰と適度な湿度を好みます。寒さに弱いので山陰の冬は室内管理が基本です。

カテゴリ
観葉植物
育てやすさ
ふつう
日当たり
明るい日陰。直射日光は避ける
水やり
表土が乾いたらたっぷり。冬は控えめに
耐えられる寒さ
10℃以上(冬は室内へ)
大きさの目安
卓上サイズ〜60cm程度
原産地
熱帯アメリカ
出回り時期
通年

気をつけたいこと
サトイモ科でシュウ酸カルシウムを含み、樹液や葉茎を口にすると口内やのどが刺激されることがあります。犬猫や小さなお子さんが口にしないよう置き場所に注意してください。

どんな植物か

アンスリウムは中南米の熱帯雨林生まれで、赤やピンクのつやつやしたハート形の部分が印象的な観葉植物です。花のように見えるあの色づいた部分は「仏炎苞(ぶつえんほう)」という葉が変化したもので、本当の花は真ん中から伸びる棒状の部分に小さく集まっています。仏炎苞は数週間から長いと2か月ほど色を保つので、観葉植物でありながら花もののような華やかさが楽しめます。

熱帯の林床で育つ植物なので、強い光より柔らかい明るさ、そしてある程度の湿度を好みます。この性質を頭に入れておくと、山陰の気候でも扱いやすくなります。

置き場所

レースのカーテン越しの窓辺のような、明るいけれど直射日光は当たらない場所が向いています。夏の直射に当てると葉や苞が焼けて茶色くなってしまうことがあるので、真夏はとくに窓から少し離してあげてください。

松江をはじめ山陰の冬は日照時間が短く、曇りや雨の日が続きます。日光不足で株が弱りやすいので、冬はできるだけ明るい窓辺に寄せてあげましょう。窓際は日中明るくても夜間はぐっと冷え込むため、夜は部屋の内側に移すか、窓との間に距離をとると安心です。10℃を下回る環境が続くと元気を失いやすいので、暖房のある部屋で管理するのが無難です。

水やり

春から秋の生育期は、鉢土の表面が乾いたら鉢底から流れ出るくらいたっぷり与えます。ただし受け皿に水をためたままにすると根が傷みやすいので、たまった水は捨ててください。

冬は生育が緩やかになるので水やりの回数を減らし、土がしっかり乾いてから与える程度に控えめにします。山陰の冬は室内でも湿度が高くなりがちで、水をやりすぎると根腐れの原因になります。逆に暖房のきいた部屋は空気が乾くので、葉水(霧吹きで葉や苞を湿らせる)を時々してあげると調子がよくなります。もともと湿度を好む植物なので、乾燥した空気は苦手だと覚えておいてください。

花(苞)が咲かないときは

アンスリウムでよくある悩みが「葉ばかり茂って、あの赤い部分が出てこない」というものです。原因の多くは日光不足です。暗すぎる場所では苞をつける力が弱まります。かといって直射に当てればいいわけではなく、明るい日陰くらいの光量を安定して確保するのが近道です。山陰の冬はここが特にネックになりやすく、秋から春にかけて花つきが鈍る株は珍しくありません。

もうひとつは肥料のバランスです。窒素分の多い肥料ばかりだと葉ばかり育ちます。生育期に薄めの液体肥料を月に数回、または緩効性肥料を控えめに与えると、苞がつきやすくなることがあります。ただし環境しだいで結果は変わるので、咲かない年があっても焦らず様子を見てください。

葉先が茶色くなる・下葉が枯れる

葉先や苞のふちが茶色くパリパリになるのは、空気の乾燥や水切れ、あるいは肥料や水道水の成分が蓄積したサインのことが多いです。暖房シーズンは特に起こりやすいので、葉水と適度な水やりで様子を見ます。

下のほうの古い葉が黄色くなって落ちるのは、ある程度は自然な世代交代です。ただし急に何枚も落ちる、株元がぐらつく、土がいつも湿っているといった場合は根腐れを疑ってください。その際は水やりを控え、傷んだ根を整理して新しい土に植え替えると持ち直すことがあります。根が鉢いっぱいに回っているときは1〜2年に一度、暖かい時期の植え替えがおすすめです。

品種による違い

アンスリウムには苞が真っ赤なもの、ピンクや白、複色のもの、小ぶりで卓上向きのもの、葉の観賞性が高い大型種などいろいろあります。基本的な育て方はどれもほぼ共通で、明るい日陰・過湿を避けた水やり・冬の保温という点は変わりません。白系の品種はやや繊細に感じられることもありますが、環境への慣れ方は個体差も大きいので、まずは今ある置き場所に合わせて水やりのペースを掴んでいくのが確実です。

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