アデニウム
Desert Rose / Adenium obesum
別名・品種: 砂漠のバラ、アデニウム・オベスム、デザートローズ
根元がぷっくりふくらむ「塊根(コーデックス)」が魅力の多肉質の植物。夏には鮮やかな花を咲かせ、砂漠のバラの別名を持ちます。日光と乾燥を好み、山陰の冬は室内管理が安心です。
- カテゴリ
- 観葉植物
- 育てやすさ
- ふつう
- 日当たり
- 一年中よく日の当たる場所
- 水やり
- 生育期はたっぷり、冬はごく控えめに
- 耐えられる寒さ
- 10℃以上(冬は室内へ)
- 大きさの目安
- 卓上サイズ〜50cm程度
- 原産地
- アフリカ東部・アラビア半島
- 出回り時期
- 4〜9月
気をつけたいこと
樹液に毒性があるため、口に入れたり切り口に触れた手で目をこすらないよう注意。ペットや小さなお子さんの手の届かない場所へ。
どんな植物か
アデニウムは、根元がぷっくりと徳利のようにふくらむ姿が印象的な植物です。この膨らみは「塊根(かいこん)」と呼ばれ、乾燥地帯で水を蓄えるために発達したもの。多肉植物の仲間で、いわゆるコーデックスとして人気があります。夏になるとピンクや赤、白の花を咲かせ、その華やかさから「砂漠のバラ」という別名でも親しまれています。
もともとアフリカ東部やアラビア半島の乾いた土地で育つ植物なので、たっぷりの日光と、乾燥した環境を好みます。日本の、とくに山陰の気候とは真逆の環境で育ってきた植物だと思っておくと、管理のイメージがつかみやすいです。
置き場所
とにかく日光が大好きです。一年を通して、できるだけよく日の当たる窓辺や、暖かい季節は屋外の日なたに置いてあげてください。日照が足りないと枝がひょろひょろと間延びしたり、花がつきにくくなったりします。
山陰の冬は日照時間が短く、どんよりした日が続きます。この時期はアデニウムにとって少し我慢の季節。南向きの一番明るい窓辺を確保してあげると安心です。それでも光が足りないと感じるときは、植物用のライトを補助的に使うのもひとつの手です。ただ、冬は基本的に休眠に入るので、無理に成長させようとしなくても大丈夫です。
水やり
生育期(おおよそ春から秋)は、土がしっかり乾いてからたっぷりと与えます。塊根に水を蓄える性質があるので、じめじめした状態が続くと根腐れしやすいのが弱点。受け皿に溜まった水は必ず捨ててください。
山陰の夏は高温多湿で、鉢の中が蒸れやすい環境です。水はけのよい多肉・サボテン用の土を使い、風通しのよい場所に置くことで、蒸れによるトラブルをかなり減らせます。
気温が下がって休眠に入る冬は、水やりをぐっと控えます。10℃を下回る頃からはほぼ断水気味にし、月に一度ごく少量与える程度で十分なこともあります。冬に水を与えすぎると、低温と多湿が重なって塊根を傷めやすいので注意してください。
冬越しでつまずきやすいところ
アデニウムで一番つまずきやすいのが冬越しです。寒さに弱く、目安として10℃を下回ると調子を崩しやすくなります。山陰の冬は屋外では越せないと考え、必ず室内の暖かい場所に取り込んでください。
冬になると葉が黄色くなって落ちることがありますが、これは休眠に入るための自然な反応であることが多く、必ずしも枯れたわけではありません。落葉して塊根と枝だけの姿になっても、暖かくなればまた芽吹いてくることがあります。慌てて水をやりすぎるとかえって傷めるので、じっと見守る時期と割り切るとうまくいきやすいです。逆に、塊根がぶよぶよと柔らかくなってきたら、それは水のやりすぎや低温による傷みのサインかもしれません。
花が咲かない・徒長するとき
「なかなか花が咲かない」というのもよくある悩みです。花つきには十分な日光と、生育期の水と肥料、そして冬にしっかり休ませることが関わってきます。日照不足だと花芽がつきにくいので、まずは置き場所を見直してみてください。山陰では夏の限られた晴れ間を逃さず、できるだけ日に当てることがポイントです。
枝がひょろひょろと間延びする「徒長」も、たいていは光不足が原因です。徒長した枝は生育期に切り戻すと、そこから枝分かれして姿が整いやすくなります。ただし切り口からは白い樹液が出るので、次の項目にも気をつけてください。
品種による違い
アデニウムには花色や塊根の形にバリエーションがあります。もっとも流通しているのはオベスム(Adenium obesum)で、育て方の基本はどれもほぼ同じです。赤や濃いピンクの花を咲かせるもの、白に近い淡い色のもの、八重咲きのものなどがあり、塊根の太り方にも個体差があります。品種による耐寒性の大きな差はあまりないので、どれを選んでも「日光を好み、寒さと冬の多湿に弱い」という基本を押さえておけば大丈夫です。実生(種から育てたもの)と接ぎ木のものでは塊根の姿が変わってくるので、太った根元を楽しみたい方は実生株を選ぶとよいでしょう。