バラ
Rose / Rosa
別名・品種: 薔薇、禅ローズ、ローズ、ピエール ドゥ ロンサール、つるバラ、木立性バラ、オールドローズ、イングリッシュローズ
華やかな花で庭を彩る定番の花木。品種が非常に多く、山陰の梅雨や夏の蒸れに気をつければ長く楽しめます。禅ローズやつるバラなど育て方の共通点をまとめて解説します。
- カテゴリ
- 庭木・花木
- 育てやすさ
- ふつう
- 日当たり
- 日当たりと風通しのよい屋外
- 水やり
- 鉢は土の表面が乾いたらたっぷり。地植えは乾燥時に補う
- 耐えられる寒さ
- 品種により幅広い(多くは-10℃前後まで)
- 大きさの目安
- 鉢〜つる性で数m
- 原産地
- 北半球の温帯(改良種は世界各地)
- 出回り時期
- 1〜3月・10〜12月
気をつけたいこと
茎に鋭いとげがあります。植え替えや誘引の際は厚手の手袋を。剪定枝の処分時にも刺さりやすいのでご注意ください。
バラってどんな植物
古くから世界中で愛されてきた花木で、木立性(ブッシュ)・半つる性(シュラブ)・つる性(クライミング)と樹形がさまざまあります。禅ローズのような和の趣を意識した現代品種から、ピエール ドゥ ロンサールのように大輪でたっぷり咲くつるバラまで、選択肢は本当に豊富です。品種によって花の大きさ・香り・返り咲き性・耐病性が大きく違うので、まずは「これを育てたい」という一株から始めるのがおすすめです。
育て方の基本はどの系統でも共通しています。日光・風通し・水はけ、この三つが揃うと調子よく育ちますし、逆にこのどれかが欠けると病気が出やすくなります。
置き場所
バラは日光が大好きです。一日に半日以上、できれば朝から日が当たる場所が理想です。花つきや花色にも日照が影響しますし、日陰では枝が間延びして病気も出やすくなります。
山陰で気をつけたいのは風通しです。松江は梅雨から夏にかけて湿度が高く、株が蒸れると黒星病やうどんこ病が一気に広がることがあります。株同士を詰めて植えすぎず、風の抜ける場所に置くだけでも被害はかなり違ってきます。鉢植えなら地面に直接置かずレンガなどで少し浮かせると、底の通気がよくなります。
水やり
鉢植えは土の表面が乾いたらたっぷりと、鉢底から水が流れ出るまで与えます。特に夏は乾きが早く、朝あげても夕方にはカラカラということもあるので、朝夕の状態を見て判断してください。ただし受け皿に水を溜めっぱなしにすると根が傷むので、溜まった水は捨てます。
地植えは根が張れば基本的に雨まかせで大丈夫ですが、真夏に何日も雨がない時期は水切れでしおれることがあります。株元にたっぷり補ってあげてください。葉に水をかけ続けると病気の原因になりやすいので、水は株元に注ぐのが無難です。
山陰で気をつけたい病気と蒸れ
バラでいちばん多いつまずきが、葉に黒い斑点が出て黄色くなって落ちる黒星病と、葉や蕾が白い粉をふいたようになるうどんこ病です。どちらも湿気と風通しの悪さで悪化しやすく、松江の梅雨時期は特に出やすい条件が揃います。
完全に防ぐのは難しいものですが、雨の当たりにくい軒下に鉢を移す、混み合った枝を間引く、落ちた病葉はこまめに拾って処分する、といった対策で被害を抑えられます。全国向けの本には「乾燥地帯なら薬剤いらず」と書かれることもありますが、湿度の高い山陰ではそのまま当てはまらないと考えておいたほうが安心です。近年は耐病性の高い品種も増えているので、これから選ぶ方は「病気に強い」と書かれたものを選ぶと管理がぐっと楽になります。
花を咲かせ続けるコツ
バラは咲き終わった花をそのままにしておくと種を作ろうとして株が疲れ、次の花が咲きにくくなります。花が終わったら花の下の葉を目安に切り戻す「花がら切り」をこまめにすると、返り咲き性の品種は次々と花を上げてくれます。
肥料を好む植物でもあります。生育期の春と秋にゆっくり効くタイプを与えると花つきが違ってきます。ただし真夏の高温期に肥料を効かせすぎると株が弱ることがあるので、暑さの厳しい時期は控えめにするのが無難です。うまく咲かない年もありますが、日照・風通し・剪定を見直すと翌年に応えてくれることが多い植物です。
品種による違い
木立性のバラはコンパクトにまとまり、鉢や小さな花壇にも向きます。禅ローズのような現代品種は花もちや樹形のバランスがよく、初めての方にも扱いやすい傾向があります。一方、ピエール ドゥ ロンサールに代表されるつるバラは伸びた枝を壁やフェンス、アーチに誘引して仕立てるタイプで、スペースと支えが必要になります。花期が春一回のものと、春から秋まで繰り返し咲くものがある点も選ぶときの分かれ目です。
耐寒性も品種差がありますが、多くは松江の冬なら屋外で越せます。ただし鉢植えは根が冷えやすいので、寒風の強い日は軒下に寄せるなど少し配慮すると安心です。まずは一株、気候と相性のいい品種を見つけて、育てながら好みを広げていくのが楽しい植物です。