ジャカランダ
Jacaranda / Jacaranda mimosifolia
別名・品種: キリモドキ、シウンボク、紫雲木、ジャカランダ・ミモシフォリア
世界三大花木のひとつとされる、藤色の花を房状に咲かせる落葉高木。羽状の細かい葉が涼しげで、鉢植えの観葉樹としても親しまれます。山陰では冬越しと開花のハードルが高めですが、若葉と樹形を楽しむ育て方もあります。
- カテゴリ
- 庭木・花木
- 育てやすさ
- むずかしい
- 日当たり
- 一年を通してよく日の当たる場所
- 水やり
- 生育期はたっぷり、冬は控えめに乾かし気味
- 耐えられる寒さ
- 5℃前後まで(幼木は室内へ)
- 大きさの目安
- 鉢植えで1〜2m、地植えの本場では10m超
- 原産地
- 南米(アルゼンチン・ボリビアなど)
- 出回り時期
- 4〜10月
どんな木か
ジャカランダは南米原産の落葉高木で、初夏に藤色(青紫)の花を枝いっぱいに咲かせることから、世界三大花木のひとつに数えられることもあります。和名は「キリモドキ(桐擬き)」。花の色や姿がキリに似ていることに由来します。「紫雲木(シウンボク)」と呼ばれることもあります。
ミモザやネムノキを思わせる羽状の細かい葉が特徴で、花が咲いていない時期でも、風にそよぐ葉姿だけで十分に涼しげです。実は日本の気候、とくに山陰では花を見るのがなかなか難しい木でもあります。まずは「葉と樹形を楽しむ観葉樹」くらいの気持ちで付き合うと、肩の力が抜けて向き合いやすくなります。
置き場所
日光が大好きな木です。とにかくよく日の当たる場所を選んでください。日照が足りないと枝がひょろひょろと間延びし、葉の密度も下がって貧相な姿になりがちです。
山陰の冬は曇天が続き、日照時間が全国でも短い地域です。この時期の日照不足はジャカランダにとってかなりの逆風で、鉢植えなら南向きの窓辺など、少しでも明るい場所へ移してあげてください。夏は屋外の日なたでぐんぐん伸びます。ただし梅雨から夏にかけての多湿には注意が必要で、鉢がいつも湿っていると根の調子を崩すことがあります。風通しのよい場所に置きましょう。
水やり
生育期(春〜秋)は土の表面が乾いたらたっぷりと与えます。成長スピードが速く水を欲しがる時期なので、真夏は朝夕の様子を見て水切れさせないようにします。
一方、冬は落葉して休眠に入ることが多く、水の要求量が大きく減ります。このタイミングで生育期と同じ感覚で水をやり続けると、山陰の低温多湿と重なって根が傷みやすくなります。冬は乾かし気味に、鉢の中まで乾いてから控えめに与えるくらいがちょうどよいです。落葉しても枯れたわけではないことが多いので、慌てて処分せず春を待ってみてください。
冬越しという最大の関門
山陰で育てるうえで、いちばんの難所が冬越しです。ジャカランダは寒さに強いとは言えず、幼木や鉢植えでは5℃を下回るあたりから傷みが出やすくなります。松江の冬は氷点下まで下がる日もあり、屋外に置きっぱなしにすると弱ったり枯れたりすることがあります。
鉢植えなら、晩秋には室内の明るい窓辺へ取り込むのが安心です。地植えを考える場合も、暖地に比べて難易度は高く、うまく根付かない可能性がある点はあらかじめ知っておいてください。株が大きく育って幹が太くなると多少寒さに耐えるようになるとも言われますが、山陰では過信は禁物です。
花がなかなか咲かない理由
「買ったのに何年も花が咲かない」というのは、ジャカランダで最もよく聞く悩みです。この木は花を咲かせる大きさになるまで年数がかかり、実生(種まき)から育てた株だと開花まで十年以上かかることも珍しくありません。
さらに、開花には十分な日照と暖かさ、そしてある程度の株の成熟が必要です。冬に室内へ取り込んで小さめの鉢で管理していると、生育環境として花芽が付きにくい傾向があります。山陰の気候では、正直なところ毎年花を楽しむのは簡単ではありません。だからこそ、花を主目的にすると気持ちが折れやすいので、まずは若葉の美しさを楽しみつつ、いつか咲けば嬉しい、くらいの構え方をおすすめします。
品種と選び方
流通しているジャカランダは、多くが基本種のミモシフォリアです。矮性(コンパクトに育つ)タイプや斑入りが出回ることもありますが、育て方の基本は大きく変わりません。苗選びのときは、幹がしっかりして葉色が濃く、間延びしていない株を選ぶと育てやすいです。細かい羽状葉が密に付いているものは、日照がしっかり確保されて育った健康な証と考えてよいでしょう。鉢物や苗は春から秋にかけて園芸店に並ぶことが多く、購入したらまずは日当たりと冬の置き場所を先に決めておくと安心です。