ハーバリウムをもらったり作ったりしたものの、「どこに置けばいいんだろう」と手が止まっていませんか。きれいなだけに、いざ飾るとなると置き場所に迷う方は多いです。この記事では、液体入りのハーバリウムならではの「光での劣化」と「置き場所の安定」、そして飾る量と向きの工夫にしぼって、失敗を避けるコツをお伝えします。
乾いた花とは悩みどころが違う、と最初に知っておく
ドライフラワーの飾り方と同じ感覚でハーバリウムを扱うと、少しずれが出ます。乾いた花はホコリと色あせが主な悩みでしたが、ハーバリウムは液体の中に花が封じ込められているので、ホコリは基本的に付きません。その代わり、別の二つに気を配る必要があります。
一つは「光による中身の退色」。液体の中にあっても、花の色は光で少しずつ抜けていきます。もう一つは「置き場所の安定」。ガラス瓶に液体が入っているぶん重さがあり、倒れたり落ちたりすると割れて中身がこぼれます。この二点を軸に考えると、置く場所がぐっと絞りやすくなります。
色あせを遅らせるなら「直射日光が当たらない明るさ」を選ぶ
ハーバリウムでいちばん避けたいのは、直射日光の当たる場所です。窓辺の、日差しがまっすぐ差し込む棚やカウンターは、見た目には飾りやすそうでも、花の色が早く抜けていきます。特に赤や紫など濃い色の花は、退色が目立ちやすい傾向があります。
とはいえ「暗い場所に隠す」のも、せっかくの透明感がもったいない話です。おすすめは、窓から少し離れた、明るいけれど直射日光は入らない場所。レースのカーテン越しの光が届くくらいの明るさなら、ガラスのきらめきを楽しみながら、退色もゆるやかにできます。
正直にお伝えすると、どんな場所に置いても色あせを完全に止めることはできません。ハーバリウムは少しずつ表情が変わっていくもの、と受け止めておくと、気が楽になります。飾り始めの一番きれいな時期を、よく過ごす部屋で楽しむ、という考え方が現実的です。
熱がこもる場所・温度が大きく動く場所も避ける
光と並んで気をつけたいのが、熱です。直射日光が当たる場所は、同時に温度も上がりやすく、中の液体が膨張したり、花の劣化が進みやすくなります。暖房の吹き出し口の近くや、ガスコンロのそば、テレビや家電の上など、熱がこもりやすい場所は向きません。
車のダッシュボードのような高温になる場所は特に避けてください。温度が大きく動くと、液体やガラスに負担がかかります。室温が安定している、人が普段過ごすリビングや玄関まわりが、結果的にハーバリウムには穏やかな環境です。
「倒れない・落ちない」を置き場所の条件にする
ハーバリウムは液体の重みで、見た目より重心が不安定になりがちです。細長い瓶ほど倒れやすく、一度倒すとガラスが割れて液体がこぼれる、という失敗が起きます。置き場所を選ぶときは、まず「ここで倒れたり落ちたりしないか」を確かめてください。
具体的には、ぐらつかない平らな面を選ぶこと。棚の縁ギリギリや、人の動線で手が当たりやすい場所は避けます。小さなお子さんやペットがいるご家庭では、手の届かない高さの、奥まった位置に置くと安心です。瓶の底が小さくて不安なときは、小皿やコースターの上に置くと安定感が増し、万一のときも液体を受け止めやすくなります。
細い瓶を複数飾るなら、トレイにまとめて並べると、一本ずつ置くより倒れにくく、見た目もまとまります。安定と見映えを同時に整えられるので、迷ったらこの方法が無難です。
飾る量と向きで、印象は大きく変わる
ハーバリウムは一本でも絵になりますが、複数もらって全部並べたいときほど、置き方に少し工夫がいります。ぎっしり並べると雑然として見えやすいので、本数が多いときは高さの違う瓶を混ぜて、間隔をあけて置くと、すっきりまとまります。
向きも案外大事です。ハーバリウムは花の見せ場になる「正面」がある場合が多いので、いちばんきれいに見える面を、普段自分が座る位置や、部屋に入ってきたときの視線のほうへ向けてみてください。それだけで同じ一本でも印象が変わります。光を透かして見たい瓶は、窓を背にして置くと中身がきらめきますが、その場合は直射日光にならない時間帯・位置かどうかだけ確かめておきましょう。
最初から全部飾ろうとせず、よく過ごす部屋に一、二本から始めるのがおすすめです。足りなく感じたら足していくほうが、置き場所の安定も退色の管理もしやすく、結果的におしゃれに見えます。
迷ったら、手に取って相談しながら選ぶ
ハーバリウムは瓶の形や中身の色によって、向く置き場所が少しずつ違います。細い瓶なのか、安定した底広の瓶なのか、濃い色の花が多いのか。実物を見ると、「この子はこのあたりがよさそう」という見当がつきやすくなります。decolleでは植物や暮らしの雑貨を実際に手に取って選べますので、飾る場所に合わせて相談しながら決めたい方は、取扱いのご紹介ものぞいてみてください。無理なく楽しめる置き方を、一緒に考えられたらうれしいです。